盲導犬育成事業は、ボランティアの活躍に支えられています。

大切なパピーウォーカーの役割。

盲導犬になる可能性をもつ仔犬たちは、生後2ヶ月頃から約10ヶ月間、一般の家庭でたっぷり可愛がって育てられます。その役割を受けもつボランティアが、今回特集した「パピーウォーカー」といいます。
 なぜ、一般の家庭で育ててもらうのかというと、仔犬たちが人間の優しさや温かさを感じ取れるようにするためです。この時期は、規則正しい生活習慣や、やってはいけないことなどしつけられ、たっぷり可愛がって育ててもらいます。そうして、人間との愛情を育むことで、本格的な盲導犬訓練にのぞむ基本を身につけるのです。
 そういう意味でパピーウォーカーは、盲導犬訓練のスタートとなる重要なボランティアだといえます。全国各地の盲導犬協会では、随時、パピーウォーカーの募集を実施していますので、関心をもっていただいた方は、お住まいに最も近い施設に、ぜひお問い合せください。

盲導犬を支える、さまざまなボランティア。

盲導犬による視覚障害者福祉に関して、パピーウォーカーの他にも、たくさんのボランティアが活動して、地域の福祉向上のために協力していただいています。
 育成だけでなく、盲導犬になる素質をもつ繁殖犬を家庭で預かり、盲導犬候補の仔犬を出産させるお手伝いをする「繁殖犬ボランティアさん」、盲導犬になれなかった候補犬を家庭で育てる「キャリアチェンジ犬ボランティアさん」、盲導犬として活躍して引退した後、家庭犬としてお世話をしていただく「退役犬(老犬)ボランティアさん」など、さまざまなボランティアがあります。
 また、直接犬には関わりませんが、他にもたくさんのボランティア活動があり、盲導犬育成事業を支えています。募金・寄付という行為も重要なボランティアのひとつです。
 盲導犬育成は、市民のみなさまの協力なしでは成り立たない事業といえます。現在も、盲導犬を必要とする視覚障害者約7800人に対し、盲導犬実働数は約950頭と、大幅に不足しています。これからも、ますます温かいご協力をお願いいたします。

Duet Column(デュエットコラム)「盲導犬のいのちのこと。」

盲導犬について度々たずねられることに、「盲導犬は長生きしないのですか?」という質問があります。いつも働いているから、ストレスがたまると思われているようですが、そんなことはありません。たとえば、東京農工大学の林谷秀樹助教授が、2002〜2003年の一年間に約3200頭の家庭犬(ペット)を対象として寿命を調べたところ、平均11.9才という結果になったそうです。 当連合会でも、加盟8団体の協力で盲導犬の平均寿命を算出しました。 調査は盲導犬と盲導犬をリタイアした犬447頭を対象とし、そのうち犬種と性別不明の34頭をのぞいて計算したところ、平均寿命は13.0才でした。14・15才が約30%ともっとも多く、12才以上がおよそ70%を占めています。17才(最高齢)も5頭いました。盲導犬は短命というのは、ただのウワサだということがわかります。退役後も退役犬ボランティアの家庭や各団体の施設で、の〜んびり老後を過ごしているんですよ。