盲導犬情報 第25号(2000年4月)



内容


日本財団「盲導犬に関する調査」結果報告書の概要(3)

盲導犬使用者と元使用者について

盲導犬使用者に対して発送したアンケート調査用紙は 838、回収された有効票は510、回収率60.9%だった。元使用者に対して発送した調査用紙は 239、回収された有効票 122、回収率51.0%だった。
 今号では、盲導犬を使用している人、かつて使用していた人のアンケート結果を比較したりしながらみていきたい。

C-1.現在使用者と元使用者の属性
(1)性別
回答のあった盲導犬現在使用者を性別でみると、男性53.1%、女性46.3%、無回答0.6%であった。
一方、元使用者を性別でみると、男性62.3%、女性36.9%、無回答0.8%であった。
(2)年齢
現使用者を年齢別にみると、「50代」が32.9%と最も多い。また、40〜60歳代で全体の8割を占めている。平均年齢は51.9歳。
元使用者の方は、やはり「50代」が最も多く38.5%で、40〜60歳代で全体の8割を占めているが、平均年齢は現使用者に比べるとやや高く56.5歳になっている。
(3)職業
現使用者の職業は、「自営」が47.3%、次いで「主婦」19.0%、「雇用されている」15.9%、「無職」15.1%、「学生」 1.4%、無回答 1.4%。
 元使用者では、「自営」63.9%、「主婦」12.3%、「雇用されている」11.5%、「無職」9.8%、「学生」 0.8%、無回答 1.6%となっており、自営業者が半数を超えている。
C-2.盲導犬使用状況の背景
(1)歩行補助手段が必要な程度の視覚障害になった年齢
現使用者が白杖や盲導犬など、何らかの歩行補助手段を必要とする程度の視覚障害になった年齢は「10歳未満」から「40代」の各年代でほぼ15〜20%となっており、特に偏りはみられない。これは、元使用者もほぼ同様の傾向がみられる。
平均年齢を出してみると、現使用者では29.0歳、元使用者では26.6歳。
(2)最初に盲導犬を持った年齢
最初に盲導犬を持った年齢は、現使用者、元使用者ともに30〜50代が多く約75%を占める。平均年齢も、現使用者43.2歳、元使用者41.6歳とあまり差はない。
(3)使用頭数
今までに使用した盲導犬の頭数は、現使用者の場合「1頭」が59.6%と半数以上を占めるが、「2頭」以上の人も37.8%おり、平均頭数は 1.6頭となっている。
一方、元使用者の場合は、「1頭」が76.2%と多く「2頭」以上と答えたのは18%のみ。平均頭数も 1.2頭と現使用者に比べやや少なくなっていることから、1頭で使用を停止する割合が高いと思われる。
(4)元使用者の状況
元使用者が盲導犬を使用しなくなってからの年数は「5年以上」が44.3%と最も多く、平均では 3.7年となっている。
現在の主な歩行方法としては、「家族・友人による手引き」が39.3%で最も多い。
「白杖などによる単独歩行」が30.3%あるものの、「ガイドヘルパーによる手引き」16.4%を含め、主に手引きで外出している人は55.7%と半数を超えている。盲導犬希望者や一般視覚障害者に対しても現在の主な歩行方法を尋ねているが、どちらも約60%の人が「白杖などによる単独歩行」と答えているのと比べると、元使用者の中で歩行手段として手引きを挙げている人の割合は高いようである。
C-3.盲導犬の使用状況
(1)現使用者の使用状況
盲導犬の使用状況は、「ほぼ毎日使用している」が82.9%、「ときどき使用している」が13.1%、「あまり使用していない」 1.2%、無回答 2.7%となっている。性別や年齢による大きな差はみられない。
(2)使用中の盲導犬が貸与されるまでの期間
現在の盲導犬が貸与されるまでに待機した期間は「1年未満」が67.3%と最も高い。平均すると 1.5年で貸与されていることになる。しかし、3年以上待機したという人も 6.8%いる。
(3)盲導犬に対する満足度
今の盲導犬との生活に対する満足度については、「満足している」「ほぼ満足している」と答えた人を合わせると、全体の約9割が盲導犬との生活に満足しているようである。満足度について性別や年齢などに大きな差はみられない。
フォローアップや相談等に関する盲導犬訓練施設の対応については、満足している人は全体の74.3%。12.2%の人が満足していないと答えている。
C-4.盲導犬に対する考え方
(1)盲導犬希望理由と実現度
盲導犬を希望した理由として1割以上の人が挙げた項目は、現使用者の場合「いつでも自由に歩ける」18.6%、「一人で気がねなく歩ける」18.2%、「白杖歩行では不安・限界がある」14.3%、「外出が安全・安心だから」13.9%、「通勤・通学・通院などに必要」11.6%となっている。
  元使用者の場合は、「一人で外出がしたかった」29.5%、「いつでも自由に歩ける」19.7%、「外出が安全・安心だから」14.8%、「健康のため・運動不足の解消」12.3%となっていて、理由に大きな違いはみられない。いずれも、盲導犬を日常生活における歩行の自由度を高める、行動範囲を広げるための手段として考えていることがうかがえる。
  希望の実現度をみると、盲導犬に対する満足度とほぼ同様、現使用者の91.6%が「実現した」「ほぼ実現した」と答えている。元使用者では、79.5%が実現したと感じているようである。一方、「あまり実現しなかった」「実現しなかった」と答えているのは、現使用者の 1.6%、元使用者の 9.0%だった。
(2)盲導犬を使用して良かった点
盲導犬を使用して良かった点として挙げている項目は、現使用者も元使用者もほぼ同じものが挙げられている。元使用者の中でも盲導犬を希望している人だけをみれば、項目を挙げる割合もほぼ同じである。しかし、盲導犬を希望していない人は、同じ項目が上位ではあるが10〜20%低くなっている。
  たとえば、現使用者の半分以上の人が挙げている項目をみてみると、「安全に速く歩けるようになった」現使用者88.6%、盲導犬を希望している元使用者88.6%、希望していない元使用者56.1%。以下、現使用者、希望している元使用者、希望していない元使用者の順にその割合だけ挙げていくと、
「いつでも外出できるようになった」79.6%、71.4%、66.7%。
「外出が増えた」69.4%、65.7%、47.4%。
「外出が楽しくなり生活にハリができた」69.2%、68.6%、36.8%。
「運動不足がなくなり健康になった」65.1%、68.6%、50.9%。
「社会との関わりが広がり友人等が増えた」63.7%、40.0%、36.8%。
「町の中での孤独感がなくなった」51.6%、40.0%、19.3%となっている。
(3)盲導犬を使用しての問題点
盲導犬を使用しての問題点として、現使用者・元使用者ともトップに挙げている項目は「入店拒否などで活動範囲が制限される」(現使用者50.0%、元使用者48.4%)であった。次いで現使用者は「医療費などの経済的負担が大きい」37.3%、「世話に手間がかかる」30.0%。元使用者では「世話に手間がかかる」36.9%、「医療費などの経済的負担が大きい」29.5%を挙げている。
  少数意見ではあるが、「思いどおりに仕事をしないことが多い」という項目も、現使用者で 9.8%、元使用者で 4.1%の人が挙げている。
(4)今後の盲導犬の使用意向と、使用を希望しない理由
現使用者の中で「代替え犬を希望する」と答えた人は62.9%、「希望していない」と答えたのは17.1%。現使用者のうち、盲導犬との生活に満足している人で代替犬を希望しているのは、67.2%。一方、盲導犬との生活に満足していない人で代替えを希望している人は30%、希望していない人の方が40%と多くなっている。また無回答だった人の割合も20%と多かった。
  元使用者では28.7%の人が代替えを希望している。元使用者の4人に1人は、盲導犬の引退・死亡後、何らかの理由で盲導犬を得ることができず待機していると言えるだろう。希望していないのは、元使用者の46.7%で4人に2人程度。残りの1人は「どちらともいえない」または無回答の人であった。
  盲導犬を希望しない理由としては、現使用者87人のうち52.9%の人が「自分自身の高齢・健康上の問題」を、39.1%が「盲導犬との離別や死別がつらい」としている。元使用者57人では、「盲導犬との離別や死別がつらい」と答えているのは59.6%で現使用者より多い。47.4%が「自分自身の高齢・健康上の問題」としている。この二つの理由は、他の理由より断然多い。
  その他の理由としては、盲導犬を使用しての問題点として現使用者の4〜5割の人が挙げていた入店拒否(現使用者17.2%、元使用者17.5%)・医療費などの経済的負担( 9.2%、17.5%)・世話に手間がかかる(16.1%、22.8%)といった理由がみられる他、「隣近所や周囲に気を遣う」(元使用者17.5%)といったものが挙げられていた。
C-5.まとめ

盲導犬の使用を希望した理由は様々なものが挙げられたが、中でも「いつでも自由に」「安心・安全に」外出したいという、晴眼者であればごく当たり前な移動に関しての基本的な部分が挙げられていた。そして現使用者の約9割が、その希望が実現し、盲導犬との生活に満足している、と答えている。また運動不足の解消や生き甲斐を感じるなど、外出時だけでなく健康面や精神面でのメリットも挙げられた。
 しかし盲導犬を使用する上での問題点として「入店拒否などで活動が制限される」と答えている人が約5割おり、まだまだ社会的な理解が十分得られていない状態であることを示している。また、「世話に手間がかかる」「医療費等の経済的負担が大きい」など、盲導犬と生活していく上での精神的・経済的負担を問題点として挙げる使用者も2〜3割いた。
 これらの問題点が、代替え犬を希望しない理由につながっているのだが、一方、元使用者の約6割が「盲導犬との離別や死別がつらい」ために盲導犬の継続的な使用をやめている。ペットを亡くしたことによって被る飼い主の心の傷、ペットロス症候群が昨今話題になっているが、盲導犬使用者も同様で、盲導犬の引退・死亡後の使用者に対する心のケアが必要なことがうかがえる。

盲導犬訓練士との意見交換会

全日本盲導犬使用者の会 会長  清水和行

全犬使会(全日本盲導犬使用者の会)では、1月26日に大阪の日本ライトハウス行 動訓練所をお借りして、全犬使会理事と各盲導犬協会(6施設)の訓練士の先生方と で盲導犬に関する意見交換会を行いました。これまで私たち盲導犬使用者はユーザー 同士の意見交換や各出身協会の先生方と語ることはありましたが、他の協会の先生方との間で率直な意見交換を行うということはあまりなかったのではないでしょうか。
  会は各訓練士から日々の仕事の中で考えていることなど自由に発言いただいた後、全犬使会のメーリングリストから盲導犬使用者が日々悩んでいることなどをお話しし意見交換に入りました。
  まずはじめに話題になったのが「訪問訓練」の是非についてでした。盲導犬希望者の所得保障や生活保障という点で訪問訓練のメリットは充分理解できるものの、訓練士の負担や経済的なこと、あるいは盲導犬に対するストレスなどいくつかの課題があり各協会とも苦慮している様子がよくわかりました。
  また盲導犬のクオリティー(質)についての議論は大変興味深いものでした。全犬使会の各理事に
「これだけは是非盲導犬に求めたいものは・・・?」
という質問をしたところ、それぞれまちまちの答えが返ってきました。また訓練士の方からは
「何が出来る、出来ないというよりも、持って生まれた稟性ではないか」
という意見もありました。私たちは、簡単に「質の良い盲導犬」ということを口にしますが、実は「質」とは何かという共通認識が充分にないまま議論していたことがよくわかりました。
  さらに、各協会間での訓練内容の違いについても議論になりました。私たちは他の盲導犬協会出身の使用者からいろいろな情報を得るようになりました。そして「私もあんな訓練をしてほしい」という願いを持っている使用者も多くいます。しかし、これら一つ一つの課目にはそれぞれメリット、デメリットがあり、一概になんでも出来る方が良いというわけではないことがよくわかりました。盲導犬の質の問題とも絡みますが、何がベーシックなもので何がオプショナルなものかを整理し、使用者の生活様式やニーズに合った優先順位を付けていくことが大切なのではないかと思いました。
  各訓練士の先生方は、自分たちの育てた盲導犬が視覚障害者のQOL(生活の質)の向上に役立つかどうかを一番に考えておられます。そういう意味から私たち盲導犬使用者は盲導犬を正しく使うと共に、もっと「こんな盲導犬なら使いやすいのだが・・・」というフィードバックをきちんとしていくことが大切なのではないかと感じました。
  今回は初めてのことであり全犬使会の理事と各訓練士との間で意見交換会を行いましたが、出来れば一般使用者も交えてオープンな形での会が持てるようになればと期待しております。

読者からのお便り

動物園見物記

広島市 泉川 悦雄

広島市立安芸動物公園のレッサーパンダの赤ちゃんが産まれて一般公開されているので見たいとおかあちゃんが言うので、先日家族三人で見に行きました。
  入り口でとうちゃんとかあちゃんが身障手帳を見せて入ろうとしたら係りの人が「お客さん、すみません。この中には猛獣もいますので見慣れない動物を見て興奮し暴れるようなことがあっても困りますので、盲導犬はこちらの事務所でお預かりします。奥様の誘導でお願いします」とのこと。
  とうちゃんは、あたいにいろんな動物を見せてやろうと思い連れて来てくれたのにがっかりして「そうですか、困りましたね・・・」と首をうなだれていた。かあちゃんも必死で「私も強度の弱視で2級の手帳をもらっていますので、今日はこの子を頼りに杖も持ってきていないし、段差や溝などがあると困るんです」と助け船を出してくれました。「そうですか、それではちょっとお待ちください」と言って、係りの方は事務所へ行かれました。
  やきもきしながらしばらく待たされた後に違う男の人が出て来られ「園長の森本です」と言われた瞬間、「ついに駄目か」と思ったが「前例がありませんので、うちの動物達がどんな反応を示すか私が一緒に付いて参りましょう」
と言われて「やったあ」と叫びたくなりました。園長さんと若いカメラを持ったお兄
ちゃんを従えて、園内を見物することになりました。
  シマウマやキリンそしてゾウさんのような大きな動物がいるのには度肝を抜かれましたが、彼らはあたいを全く無視していました。最初にあたいに反応したのは岩の上にいたチンパンジーで、わざわざ下に降りてきておでこのところに右手をかざして不思議そうにこちらを見ていました。その次の檻にいたアカゲザルの親子のうち3頭のかわいい子ども達があたいを見て「ギャーギャーギャー」とにぎやかに騒ぎ、興奮していました。
  しばらく行くと鳥達がいましたが、鶴の近くに行くと「クックー、クックー」と鶴の一声ならぬ連続して鳴き続けました。やはり見慣れない者が来たと騒いでいたみたいです。
  かあちゃんが楽しみにしていたレッサーパンダのところにたどり着きました。とうさんパンダは動きまわっていましたが、かあさんパンダは横になり、かわいい子猫のような2頭のあかちゃんパンダはそばにいて、美味しそうに笹の葉を食べたり動きまわるのがとてもかわいかったです。
  その後、とうちゃん達はしばらくベンチでおやつを食べて休憩してから、かあちゃんが「猛獣のところは行かずにもう帰ろう」と言って帰り始めると、見えなくなっていた園長さん達が近づいて来られ「泉川さん、ついでだから猛獣のところも行ってみましょう」と言って案内されました。
  ライオンのところに行くと、オスがこちらに向き、ぐうっと胸を張って威厳を見せてすぐに向きを変えて遠ざかりました。メスは寝ていて気づかないので園長さんが名前を何度か呼ばれたら、ちょっと頭を持ち上げてこちらをちらっと見ただけで知らん顔でした。その隣にいたトラ達は、こちらをときどき見ながら歩きまわっていました。その隣のヒョウ達もちらっとこちらを見ながら、ひょうひょうと歩いていました。
  一時間半ばかりかけて一巡して出口に帰り、とうちゃんが挨拶すると園長さんが「ゆっくり見せていただきましたが、やはり一部に興奮するのもいましたので、もう少し様子を見せてもらいたいと思いますので、これからもたびたび来て下さい。結論はそれから出したいと思います」と言われて、無事見学を終わりました。
  あたいにとっては初めての体験だから、珍しくてずいぶん目を輝かせてキョロキョロ、尻尾を振りながら見てまわりました。とうちゃん達と一緒なので興奮したり恐がることもなく、とても楽しい1日でした。

全国盲導犬施設連合会活動報告

新しいポスター・機関誌ができました

全国盲導犬施設連合会では、毎年度全国盲導犬普及キャンペーンのためのポスターを作成し、連合会の募金箱を置いていただいているお店や連合会加盟施設などに配布しています。
  今年度のポスターは、左半分にラブラドール・リトリーバーの盲導犬の上半身。その後ろには、ハーネスを持つ人の手が見えます。右半分中央にやや大きな字で「家族が、好きですか」と書かれており、その上下に「進学とか就職とか、どうしたらいいか迷ったとき。家族や友だちにたずねたくなりますよね。盲導犬は、眼の不自由な人にとって、進むべき道をともに歩んでくれる家族です。お店や施設に盲導犬といっしょに行けないと、眼の不自由な人はとっても困ってしまいます。近ごろ、やっと盲導犬が受け入れられてきました。ほんとうに、ありがとう。盲導犬は街をバリアフリーにしてくれる、わたしたちのパートナー。あなたの街に、もっと、もっと盲導犬を。」その下に青い字で「盲導犬受け入れにご協力ください。」とあります。
  盲導犬に家族、ちょっと意外な組み合わせのようですが、制作者によれば「最近の家族崩壊というような情況にあって、子供や若者に対して「家族は、好きか」と問いかけることで、自分の中の人間的な感情を揺り起こせれば、との思いで作った」ものだそうです。「家族」を切り口に「盲導犬使用者を拒否しないで」という訴えが多くの人の心に届けばよいのですが。
  また、連合会でポスターを作るようになって今年で6年目。今までのポスターには、ハーネスを付けたラブラドール・リトリーバーの姿しかありませんでしたが、今回初めて一部分だけですが使用者も登場しました。街の人の視線も「かわいい盲導犬」からちょっとずつでも変わっていくことを期待したいものです。
  ポスターと同時に機関誌「デュエット」第9号も発行されました。「デュエット」も、連合会の募金箱を置いていただいているお店や加盟施設などで手にすることができます。第9号では、“盲導犬の「いま」を徹底検証”という副題で、「盲導犬情報」でも紹介している日本財団「盲導犬に関する調査」結果報告書の一部を抜粋して紹介。グラフもカラーで、見た目にわかりやすい内容になっています。
  これらのポスター・機関誌をご希望の方がおられましたら、全国盲導犬施設連合会加盟施設か連合会事務局にお問い合わせください。なお、郵送を希望される場合には送料を申し受ける場合がありますが、ご了承くださいますようお願い申し上げます。

盲導犬Q&A(1)

盲導犬を持ちたいと思うのですが、どこに申し込んだらよいですか?

まず、全国に8つある盲導犬を育成する施設のいずれかに電話で問い合わせてみてください(これらの施設の名称・連絡先等は、この号の「盲導犬情報ボックス」に掲載しています)。各施設では、盲導犬を申し込む前の方に対しても、相談や問い合わせに応じていますし、試しに盲導犬と歩いてみるといった体験を申し込むこともできます。
  8施設はそれぞれ別個の組織で、地域を区切って担当エリアを決めているわけではありません。また、同じ盲導犬育成施設ですが、考え方や訓練内容などに少し異なる点もあります。どのような考え方を持ち、どういったサービスを提供してくれるのかといったことをご自身で確認し、その上で申し込み先を決めていくことをお勧めします。
  また、多くの都道府県・政令指定都市では、盲導犬育成事業を実施しています。しかし、希望者が盲導犬育成施設を選べる地域と委託先が限定されている地域があります。この点についても育成施設、またはお住まいの地域の障害者福祉担当部局にお尋ねください。

盲導犬情報ボックス

全国の盲導犬育成施設について

盲導犬を訓練・認定し目の不自由な人に歩行指導をする施設として、国家公安委員会から指定を受けている施設は、現在全国で8法人です。以前にもご紹介したことはありますが、今回はホームページのアドレスも含めて改めてご紹介します。

財団法人 北海道盲導犬協会
〒005-0030
北海道札幌市南区南30条西8-1-1
TEL.011-582-8222 FAX.011-582-7715

財団法人 栃木盲導犬センター
〒321-0342
栃木県宇都宮市福岡町1285
TEL.028-652-3883 FAX.028-652-1417

財団法人 アイメイト協会
〒177-0051
東京都練馬区関町北5-8-7
TEL.03-3920-6162 FAX:03-3920-6063
http://www.eyemate.org/

財団法人 日本盲導犬協会
本部:
〒151-0071
東京都渋谷区本町1-21-1 SH小林ビル8F
TEL.03-3375-6201 FAX.03-3375-6202
神奈川訓練センター:
〒223-0056
神奈川県横浜市港北区新吉田町6001-9
TEL.045-590-1595 FAX.045-590-1599
http://www.jgda.or.jp/

財団法人 中部盲導犬協会
〒455-0831
愛知県名古屋市港区十一屋1-70-4
TEL.052-382-6776 FAX.052-383-3149
http://www.tcp-ip.or.jp/~chubu/

財団法人 関西盲導犬協会
事務局:
〒616-8226
京都市右京区常盤段ノ上町2
TEL.075-881-4618 FAX.075-881-1224
盲導犬総合訓練センター:
〒621-0027
京都府亀岡市曽我部町犬飼未ヶ谷18-2
TEL.0771-24-0323 FAX.0771-25-1054
http://web.kyoto-inet.or.jp/org/kgdba/

社会福祉法人 日本ライトハウス
法人本部:
〒538-0042
大阪市鶴見区今津中2-4-37
TEL.06-6961-5521 FAX.06-6961-6268
行動訓練所:
〒585-0055
大阪府南河内郡千早赤阪村大字東阪1202-11
TEL.0721-72-0914 FAX.0721-72-0916
http://home.inet-osaka.or.jp/~nlhriha/kkb/indexb.html

財団法人 福岡盲導犬協会
事務局:
〒810-0062
福岡市中央区荒戸3-3-39 福岡市市民福祉プラザ内
TEL.092-714-3169 FAX.092-714-3176
盲導犬訓練センター:
〒819-1122
福岡県前原市大字東283-1
TEL.092-324-3169 FAX.092-324-3386

編集後記

2000年になってすぐに全犬使会の呼びかけで開催された、盲導犬歩行指導員と盲導犬使用者の意見交換会に参加させてもらいました。清水会長からの報告にもありましたが、いろいろな話の中で使用者として盲導犬にこれだけは最低限クリアしてほしいと望むものは何かという話題になりました。そのとき出席した使用者の多くが口にしたのは、盲導犬の作業に関するものではなく「静かに待てる犬」「拾い食いをしない犬」といった生活面に関することでした。
  盲導犬として仕事をする時間、つまり使用者と歩いている時間よりはるかに長い時間、仕事をせずに過ごしているのが盲導犬です。盲導犬と共に生活することによって使用者の歩行がいくら安全で快適なものになったとしても、使用者の生活の快適さが損われるようであってはなりません。当たり前のことですが、その当たり前のことがどれだけなされているのでしょうか。謙虚に足元を見つめ直す姿勢が必要なようです。もっとも今この姿勢が持てなければ、盲導犬事業にいくら社会福祉基礎構造改革が持ち込まれても本当の改革にはなり得ないでしょうけど。
  さて、『盲導犬情報』も青息吐息ながらなんとか7年目を迎えました。盲導犬をまだ使用されていない方にもより関心のある話題を提供できればと思い、今回「盲導犬Q&A」として質問形式のものを加えてみました。盲導犬に関して「もっとこんなことが知りたい」といった質問や疑問、なんでも結構ですのでお寄せいただければ嬉しいです。(久保)