盲導犬情報 第39号(2003年10月)



内容


身体障害者補助犬法が全面施行

昨年10月1日から身体障害者補助犬法が施行され、電車やバスなどの公共交通機関、郵便局や国立の博物館、美術館などの公共施設では盲導犬をはじめ介助犬・聴導犬を同伴することを拒んではならないと定められました。しかし、不特定多数の人が利用するホテルやデパート、レストランといった施設に関してはこの法律の適用は1年先に延ばされ、今年の10月1日よりやっとこの法律が全面施行されることとなりました。
 この全面施行に向け、厚生労働省では子どもにもわかるような文面のパンフレットやポスターも作成しました。シンプルな点と線だけで子どもにもすぐ描けそうな犬の顔の下に「ほじょ犬」としたステッカーを貼ってあるパンフレットには、「ほじょ犬はペットではありません。厚生労働省の「身体障害者補助犬法」に基づいて認定された、とくべつな訓練を受けた犬たちです。いわば、からだの不自由な人の、からだの一部。社会のマナーもきちんと訓練されていますし、手入れにも十分注意しているので衛生面も安心です。」と書かれ、盲導犬・介助犬・聴導犬の役割を簡単に紹介しています。
 確かにこういった法律が出来、社会にこの法律の趣旨がよく知れ渡るようになれば、利用拒否は少なくなっていくことでしょう。当たり前のことが当たり前のこととして、盲導犬を同伴しているか否かに左右されることなく出来るような社会に早くしたいものです。
 しかし、この法律によって、いつでも、どこでも、どんな状況でも、主張すればその同伴が認められる、という権利をユーザーは得たのでしょうか。そうではなく、同伴が認められない状況はあるのか、あるとすればそれはどういう理由なのか、この法律の全面施行を契機に、社会も補助犬ユーザーも整理して考えていく必要があるのではないでしょうか。

医療機関における補助犬受け入れの現状と課題

日本介助犬アカデミー専務理事・医学博士 高柳 友子

今年10月より、身体障害者補助犬法が全面施行されましたが、まだまだ法律は浸透していないのが現状です。法律の存在を知らないが故に未だ補助犬同伴に交渉を必要とする場は多々あるようです。
 介助犬・聴導犬のように今回初めて法的位置づけを持った補助犬に限らず、医療機関ではまだまだ盲導犬すら受け入れをきちんとしていないのが現状だと思います。医療機関で受け入れが始まるのはほんとうにこれからです。すでに去年の10月から公立病院については受け入れ義務は施行されていたはずですが、厚生労働省のポスターだけがやみくもに貼られていただけで、友人・知人の公立病院勤務医師に聞いても、「ああ、そういえばポスター貼ってあったわ。でも盲導犬使用者が来たことはないと思う。受け入れが義務だということも知らなかった。」という現状です。何名かの知人は私から話を聞いて、院長や事務部に問い合わせてくれたようですが、「やっぱり全然知らないらしい。」と報告してくれました。
 医療機関での受け入れは確かにどのような事業者よりも神経質にならざるを得ません。使用者の方々にご理解いただきたいのは、いくら使用者が衛生管理を徹底しているから、としても、万が一犬からうつる感染症が院内で発生し、補助犬受け入れとの因果関係が推察されてしまった場合、やはり病院側として責任を取らされることを危惧せざるをえないことです。もう一つ、院内感染の問題が大きい昨今、さらに動物から人にうつる人畜共通感染症について、SARSもそうだったように、取り沙汰されることが多いので、傾向としては補助犬法の追い風を受けていても、感染症の現状としてはかなりきつい向かい風があります。さらに、日本では、人畜共通感染症について正しく語れるドクターがとっても少ないので、うたがわしきものは入れたくない、という態度になります。
 現在日本介助犬アカデミーでは、補助犬法に則って、社会が安心して当たり前に補助犬を受け入れてくれるように、補助犬同伴受け入れマニュアルを作成しております。各補助犬使用者、訓練事業者、獣医師、事業者などに委員として委員会を結成し作業を進めております。特に医療機関向けの補助犬同伴受け入れマニュアル作成委員会には、事業者向けと違って、医療機関の代表者として日本医師会や日本感染症学会からも委員としてご意見を頂きながらマニュアルづくりを進めております。一軒一軒病院を当たることも重要ですが、法律に則っての受け入れなわけですから、病院協会レベルから各医療機関に受け入れと職員教育の徹底をお願いする方が有効だと思われます。
 事例としてはいろいろ犬嫌いと思われるたいへんな話も聞いていますが、私の知る限りほとんどの場合、漠然と犬からなにかうつると大変、と思っているだけで、その点について明確な説明をすると、すんなり納得します。医者が納得するような説明でなければならない点がポイントだと思います。
 それには、現場に即した、医療機関としてのリスク管理が図られているような対応が可能であるという説明であることが重要です。医療機関には清潔区域があります。欧米でも、このような区域には補助犬同伴は許されません。人間でも手洗いをして靴をスリッパに替えて、マスクとガウンとぼうしをしなければならないところには、やはり同伴できません。手術室やICU、新生児室などが代表的です。院内感染発生予防のために、特殊な菌が検出されたりすると、隔離室に入ったり個室にして手洗いとガウンテクニックをしますので、この場合も補助犬は同伴できないと考えなければなりません。
 マニュアルとして、同伴可能区域と同伴不可区域、他具体的な対応策について提示されれば、決して医療機関側は、やみくもに、病院への同伴は絶対駄目などとレッテルを貼ることはないと思います。実際、現在このマニュアルについてお問い合わせを下さる医療機関からの連絡が増えていることからも、「受け入れるには、どうしたらよいか知りたい」という姿勢が伺えます。
 ただ、くどいようですが、やはり医療機関側のリスク管理の徹底は条件です。その意味では、補助犬法による「公衆衛生上危害を生じさせない旨を証明する書類の携帯」は、医療機関として確認する体制にせざるを得ないのではないかと考えています。現在厚生労働省では、健康管理手帳を作って各協会から配布しておられると思いますが、あれに限らずとにかく、人にうつる可能性のある感染症予防については適切に行っていることが分かる証明を徹底していただくことは、お願いしたいと思います。なにかあったときに、補助犬にぬれぎぬが着せられないためにも、これはとっても重要なことで、“今、最大限の予防策をしている”ということを徹底しておかないと何かあったとき、例えば院内で犬からうつる可能性のある感染症の発生があった場合、感染源としての疑いを晴らせなくなってしまう、感染源になり得ない、という理論武装ができないことが心配です。
 補助犬を守るために、それは健康を守るためだけではなく、補助犬の社会的立場を守るためにも、現在出来る最大限の予防接種ときちんと健康診断を受けて清潔で衛生的で健康であるという証明をしっかり獣医師から証明しておいて頂くことが必要です。また、使用者のみなさまには、医療機関の特殊性から、清潔区域や病室に免疫抑制剤などを服用中の患者さんがある場合、そして日本の病院の物理的混雑度から、同伴を許可することが出来ない場所があることはご理解頂きたいと思います。レントゲン室や感染をもらって帰ってくるかもしれないところには、犬の健康を考えて同伴したくない場合もあり得るでしょう。そのときには、予め同伴できない検査や処置中に犬をどうしておくのかなどを考えておけることが必要でしょう。
 使用者の方々に医療現場の現状を理解していただき、医療従事者としては正しい知識さえ持てば、補助犬同伴を受け入れることは決して難しいことではないと思っています。
 双方が相手の立場を理解しようとすることで、補助犬使用者の医療機関での受け入れはきっと当たり前の社会が来ると考えています。
(注)この原稿は、元は全日本盲導犬使用者の会メーリングリストに投稿されたものですが、著者およびメーリングリスト管理者の了解をいただき、「盲導犬情報」掲載のために一部加筆していただいたものを掲載いたしました。

長野県の盲導犬使用の現状−使用者23名のアンケート回答から−(2)

長野県ハーネスの会

前号に引き続き、長野県ハーネスの会がまとめられた「2002年盲導犬使用実態調査」報告書の後半部分を掲載いたします。

f.考察

  • 使用者について
    (1)県内の居住市町村別使用者数について
    1. 2002年(平成14年)8月1日現在、14市町村で26名が使用している。
    2. 松本市、長野市以外の12市町村では使用者はそれぞれ1名。
    3. 松本市の使用者数12は、対人口比で全国の同規模の自治体と比べて、トップの盲導犬普及率を表す数字と考えられる。
    4. 比較的人口の大きな市や町でも全く普及していない自治体もある。
    (2)年齢別、男女別使用者数から
    1. ア.30代から70代までが使用している。
    2. 最高齢は男性が72才、女性は64才となっている。60才代には男性2名、女性1名がいる。60才を超えて単独で白杖歩行する視覚障害者はきわめて少なくなると思われるので、この年齢層の使用者が17%という数字は興味深い。
    3. 男女別では、男性15名(65%)、女性8名(35%)となっている。
    (3)使用経験期間について
    1. 使用者の半数以上が10年間以上使用を続けている。
    2. 20年以上使用している人も2名いる。
    (4)これまでに使用した頭数について
    1. 使用者のうち14名(約60%)が2頭以上の犬を継続して使用しており、盲導犬 の有効性を表す数値と考えられる。
    2. 4頭目を使用している人も2名いる。
    (5)使用者の失明時期について
    1. いわゆる、中途失明者が20名で、使用者全体の9割を占めている。
    (6)職業別使用者数について
    1. 按摩、鍼、灸などのいわゆる三療業に携わる人が多い。
    2. 農業をしている使用者もおり、盲導犬を使用することで視力を失う前の仕事を続けているものと考えられる。
    (7)使用目的について
    1. 仕事をはじめ、日常の社会生活に関わるほとんどの外出場面で使用している。また農作業の場面で活用している例もある。
    2. 旅行、ハイキング、レクレーションなど、非日常的な外出にも同伴する人も多い。
    3. 散歩を挙げている人も多く、盲導犬がいればこそ可能になっていると思える。
  • 現在使用している盲導犬について
    (8)犬の年齢について
    1. 県内で稼動している盲導犬は2才から11才までである。
    2. 使用者の多くが10才から11才位で盲導犬としての役割から引退させているようである。
    (9)(10)犬種と体毛の色について
    1. ラブラドールリトリーバーを中心にゴールデン、または両方の雑種が少数ながらいる。
    2. 体毛の色ではイエローが70%近くを占め、ブラックは30%弱となっている。
    (11)出身育成施設について
    1. 県内の盲導犬は大阪の日本ライトハウス、東京のアイメイト協会、そして横浜の日本盲導犬協会で育成された犬である。
    2. 長野県で実施している盲導犬貸与事業では、使用者自らがどこで共同訓練を受けるかを決めることができるようになっている。このことが育成施設の間での良い意味での競争に繋がることを期待したい。
  • 盲導犬を使用しての評価について
    (12)積極的な評価
    1. 使用者の約90%が、「外出時の歩行の際の様々な障害を軽減する」と盲導犬の有効性を認めている。
    2. 使用者の約80%が、盲導犬を使用することによって地域社会や人々とのかかわりが増したと考えている。
    3. 多くの使用者は、盲導犬が単に歩行や外出時の物理的な利便性を高めるだけでなく、使用者を精神的にも支える存在になっていることを感じている。
    4. 以上のような評価を総合すると、盲導犬を使用することにより、使用者のほとんどが「自立感の達成」を強く感じていることが判る。
    (13)やや消極的な評価
    1. 多くの使用者が共通して感じているようなマイナス面は見当たらない。
    2. 使用にともなうマイナス面はあるものの、個々の使用者によって煩わしさや負担に感じる点は異なる。
    (14)今後の盲導犬使用について
    1. 使用者の半数以上は、現在使用している犬の後も引き続き盲導犬を使用したいと考えており、使用経験期間の長さにも比例していると思われる。
    2. 「使用しない」と答えた人は1名いるが、自身の現在の年齢を考慮しての判断とも考えられる。
  • 社会や周囲の盲導犬に対する理解について
    (15)盲導犬に接する態度について
    1. 多くの一般の大人や子どもたちは盲導犬への適切な接し方を心得ている。
    2. 稀な例として、盲導犬に直接声を掛けたり使用者が気づかない間に触ったりして迷惑を感じさせられることも未だにある。
    3. 社会全体としては、マスコミのキャンペーンや学校などでの使用者の講演会などにより、好ましい接し方が浸透してきている。
    (16)(17)医療機関での受け入れについて
    1. 使用者の74%が通院の際に病院または医院の診察室内まで、待合室までを含めるとほぼ90%の使用者が盲導犬を同伴しており、病院などでの理解は進んでいると考えられる。
    2. 歯科医院では、診察室内まで連れていくというのは44%、待合室までを含めても66%に留まっている。通院の際に家に置いておくという使用者も26%いた。
    3. 一方、(21)でも明らかになっているが、医療機関で盲導犬同伴を断られた経験のある使用者もあり、「家に置いて行く」と答えた人の中には、自ら盲導犬同伴を自己規制している場合も多いのではないかと思われる。
    (18)(19)美容院または理容院とスーパーマーケットの食品売場での受け入れについて
    1. 美容院または理容院では80%の使用者が身近な所または室内まで連れて行っている。
    2. スーパーマーケットの食品売場でもほぼ90%の使用者は制限なく盲導犬を連れて買い物ができると答えており、ほとんどのスーパーでは同伴を受け入れていると考えられる。
    (21)(22)最近過去2年間に施設、交通機関の利用拒否を受けた件数
    1. 盲導犬同伴を拒否する例として、和食食堂や旅館、温泉保養施設などの宿泊施設が目立つ。聞き取りによる追加調査では、個人経営のホテルや旅館で断られる例が多いのに反して、大手ホテルチェーンでの事例はほとんどない。
    2. 公共交通機関での利用拒否はほとんどなくなってきたといえるが、稀にタクシーでは断られたり不愉快な対応をされることを経験している使用者もいる。
    (23)利用を断られるときの理由について
    1. 施設者側が断る理由として挙げるものは、先入観や思い込みに基づくような理由が多い。
    2. 断られる理由からは盲導犬についての理解は全く感じられない。
    3. 調査では確認していないが、施設や店の現場担当者が犬に親近感を持っているか否かで同伴が認められたり断られたりしているとの使用者の声も多い。
    (24)市街地域を同伴する場合の困難点
    1. トイレをさせる場所捜しに苦労する使用者がかなり多い。市街地域では建物の周りはアスファルトやコンクリートで塗り詰められていたり、使用者が適当な場所を見つけにくかったりしてトイレをさせるのに苦労している。
  • 盲導犬使用に要する維持費について
    (25)(26)(27)盲導犬に要する項目別の支出について
    1. 年間の餌代などの食料費は回答者平均で6万円ぐらいと思われる。
    2. フィラリア、各種伝染病の予防、定期検診などの健康管理費を含めた年間の医療費の額の平均は25,000円ぐらいと考えられる。
       但し、この金額はあくまでも犬が健康で大きな疾病治療の必要の無かった場合の金額である。因みに、調査対象期間内に悪性腫瘍の治療費としてほぼ半年間(初診時から死亡時まで)に35万円の医療費を支出したケースが1件あったが、平均的な金額の算出には加えていない。
    3. コート類、ブラッシング用具、シャンプーなどの衛生管理費、ハーネス、リードなどの盲導犬装具などの購入費の年間総額は平均15,000円となっている。
    4. 上記のそれぞれの金額を加算すると、盲導犬使用に必要な支出の総額は、個々の使用者によって幅があるが、健康な犬の場合で年間10万〜11万円程度が最も多いと思われる。
    (28)市町村による公的支援事業について
    1. 県内の3市3町の自治体で「盲導犬飼育管理費助成事業(自治体により名称は異なる)」を実施しており、使用者が居住する14市町村の40%弱が実施している。また、全使用者26人の内、飼育管理費助成を実施している地域に居住する使用者は18人で70%弱となっている。
    2. 助成金額は、佐久町の年額48,000円で使用者の年間支出額のおよそ2分の1弱、他の3市2町では年額36,000円で支出額の3分の1に当たると思われる。
       尚、年額36,000円という金額は、21年前に長野市と須坂市が他に先駆けてこの事業を導入したときの金額で、現在まで据え置かれている。
    3. 使用者の半数が県または市町村に対して盲導犬使用に要する費用の公的支援を希望している((29)参照)。しかし、居住する町村で使用者1名という場合が多く、積極的に要求することを控える傾向が強い。
  • 行政または盲導犬育成施設などへの要望
    (29)県または市町村の行政に望むこと
    1. 盲導犬をはじめとして補助犬が社会に円滑に受け入れられるようにPR活動を期待したり、入店や施設利用を認めない事例に対しての指導や助言を積極的に求める要望が回答の70%を越えていた。
    2. 使用者の半数が盲導犬に要する費用への公的な補助を求めており、特に高額な医療費負担を軽減するような施策が求められる。
    3. 現在、県では年間3頭分の盲導犬育成予算を計上しているが、新規希望者と代替犬希望者が円滑に貸与を受けられるためには柔軟な予算運用が不可欠である。
    (30)盲導犬育成施設への要望
    1. 使用者の願いは、一にも二にも、「良質な盲導犬の供給」である。これまでの使用者の経験として、育成された犬の質にばらつきがあるとの声が多い。全ての使用者は、体質的に健康な犬、十分な適性を有する犬に対してしっかりとした訓練をして欲しいとの切実な願いを持っていることが改めてわかった。
    2. 多様な使用者に対応した訓練プログラムの工夫を求める。使用者の年齢、体力、健康面、環境認知力、使用目的、使用環境などで一人一人が異なる。使用者の多様な実態に合わせて、訓練内容、方法、期間などで柔軟な共同訓練プログラムを採り入れるとともに、継続的なサポート体制を希望する回答が多い。
       最終項目である(31)は、この調査を実施した長野県ハーネスの会に対する要望、意見についてが述べられていますので、ここでは割愛いたします。

    盲導犬ユーザーの会のご紹介(1)

    前号の編集後記に「各地にあるユーザーの会について教えてください」と書きましたところ、早速二つの団体から返信をいただきました。ありがとうございます。簡単にではありますが、「盲導犬情報」の中でご紹介させていただきます。引き続き、他の会の方からの原稿もお待ちしておりますので、よろしくお願いします。

    北海道盲導犬ユーザーの会

    私たちは、北海道盲導犬ユーザーの会を作っています。
    会員資格は、北海道で盲導犬を使っている人・北海道盲導犬協会で共同訓練を修了して、道外で盲導犬を使用している人です。現在は、道内51・岩手7・秋田13・新潟7、合計78名です。来年は三十周年の記念事業を企画しています。
     日頃の活動としては、年に一度、協会が主催する研修会に参加したり、ユーザーの会のレクリエーションを行ったり、「ユーザー コール ラブ」という広報テープを発行して、情報提供をしています。

    島根ハーネスの会

    私たち島根ハーネスの会(会長 山崎武吉)は、2000年6月に県内の盲導犬ユーザー(視覚障碍者)とボランティアが共に盲導犬事業を理解し、支援することを目的とした活動をする会として発足しました。現在は、盲導犬を中心に、身体障害者補助犬のことを広く理解し、普及させるための活動を目指しています。会の主な活動内容は、1.盲導犬啓発のため、地域の方々との交流。2.会員相互の親睦や研修。3.盲導犬に着せる服(抜け毛の飛散を防ぐ)の製作です。
     現在、県内7頭の盲導犬と、そのユーザーさんご家族、十数名のボランティアのささやかな会ですが、年に1〜2回の総会では一緒に交流を深めるなど、共に理解しあって活動しています。
     私たちの会は、発足してまだ日も浅く活動も十分ではありませんが、これからも盲導犬のことを中心に、身体障害者補助犬を理解し支援して下さる方々と、共に歩んでいきたいと思っています。私たちと一緒にこうした活動に参加し、ご協力いただける方は、下記の事務局までお知らせ下さい。尚、会員は年会費として一家族1000円を納めています。
     島根ハーネスの会事務局:〒690-0056 島根県松江市雑賀町1559 三輪様方
    《メーリング・リスト「ワーキング・ドッグ」のご案内》
     島根ハーネスの会では、メーリング・リストも開設しています。こちらは、盲導犬ユーザーやボランティアとしてではなく、犬が大好きという方も気軽に参加し、情報交換や日常の楽しい会話など、和気藹々とした雰囲気の場です。
     「島根ハーネスの会」会員としてではなく、メーリング・リストにだけ参加することもできますので、ご希望の方は下記のメーリング管理者のアドレスに、まず参加希望のメールを送信してください。また、メーリング参加のみの方は会費がいりません。メーリングに参加するには、メーリング管理者の受付がないと参加できませんのでご注意ください。
     島根ハーネスの会事務局内メーリング管理者:三輪利春
     メールアドレス tosimaru@pj23.gr.jp

    読者からのお便り

    盲導犬情報第38号を聞いて

    広島市  泉川 悦雄

     暑中お見舞い申し上げます。今年も広島は暑い祈りの一日を迎えました。
     「盲導犬情報」の38号、大変興味深く聞かせていただきました。
     「長野県の盲導犬の使用者の現状」では、広島と同じようハーネスの会があることを知りました。また、アンケートの内容で私たちの実体験よりも入店拒否が多いのに驚きました。10月から完全実施される補助犬法の成果の早く出ることを期待します。
     「小学校と中学校の教科書における身体障害者補助犬」では、小3の国語の教科書以外に結構取り上げられていることを初めて知りました。大変な調査だと思いますが、石上さんのご研究に感謝致します。
     「盲導犬情報ボックス」でいつもながら貴重な全国の盲導犬使用者数を取り上げていただき大変参考になりました。15年前に全国で盲導犬のいない県が6県あり広島県がその中に入っていて、なんとかしたいとの思いで平成元年に広島ハーネスの会が結成されました。県にも要望し、毎年県が1頭、ハーネスの会が2〜3頭導入するようになり、15年で中四国でもっとも多い県になったことがわかり、感慨無量です。これからもこのような貴重な情報源としてよろしくお願いいたします。

    盲導犬情報ボックス

    日本で盲導犬事業に従事している職員は?

    社会福祉法人日本盲人社会福祉施設協議会リハビリテーション部会盲導犬委員会では、毎年度「盲導犬訓練施設年次報告書」を出しています。その中の盲導犬実働数を元に「盲導犬情報」では年度ごとの盲導犬使用者数を出しこのページで紹介しているわけですが、この「年次報告書」には、盲導犬実働数・育成数の他に各育成法人ごとの年間訓練頭数や所有犬頭数のほかに各施設で働く職員の数も報告されています。
     日本には現在9つの盲導犬育成法人があり、その施設で働いている職員は、2003年3月31日現在、152人いるそうです。その内訳は、盲導犬歩行指導員が34名(男性24名・女性10名)、盲導犬訓練士が5名(男性3名・女性2名)、ケンネルスタッフ19名(男性2名・女性17名)、研修生34名(男性11名・女性23名)、他の職員60名(男性29名・女性31名)となっています。
     盲導犬歩行指導員と盲導犬訓練士の違いですが、この報告書を作成している盲導犬委員会が策定した基準によれば、盲導犬歩行指導員とは「自らの責任において歩行指導に供することができる犬を訓練し歩行指導を行うことができる者をいい、法人が認定した者」、盲導犬訓練士とは「歩行指導に供することができる犬を訓練する技能を有すると法人が認定した者」と定義されています。つまり盲導犬歩行指導員も盲導犬訓練士も、ともに盲導犬を訓練する技能を持っていますが、盲導犬訓練士の場合は、盲導犬歩行指導員の指導監督を受けなければ、目の不自由な人に対する歩行指導を行うことができない、というわけです。
     盲導犬訓練士がその技能を習得するための養成期間は最低3年。この研修期間中に20頭以上の犬の訓練と6例以上の歩行指導を経験しなければいけません。盲導犬歩行指導員の場合は、原則2年。そして「犬の訓練技術及び犬に関する知識」「視覚障害者の歩行に関する技術及び知識」「盲導犬の歩行指導に関する技術及び知識」についての専門知識を習得しなければなりません。ちなみに、研修生とは「盲導犬歩行指導員及び盲導犬訓練士になるために研修中の者」のことを言います。

    編集後記

    身体障害者補助犬法が完全施行され、早1ヶ月。身体障害者補助犬を受け入れるため社内研修をしたいが協力してもらえないか、というホテルからの問い合わせが多くなったように思います。実際に盲導犬ユーザーに泊まってもらい対応について研修したい、という要望もあるようです。
     ただ、どこまでが一ユーザーの個人的な話で、どこからが盲導犬ユーザー全体に当てはまる話なのか、誤解なく相手に伝えるのは、なかなか難しいものです。「自分の場合は」と強調すれば「じゃあ他のユーザーにはどう対応したらいいの?」と相手が困るでしょうし、かといって盲導犬ユーザーの代表選手と思われるのもちょっと・・・と悩んでおられる方も多くおられるのではないでしょうか。(久保)

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