『盲導犬情報』 第8号 〜認定NPO法人全国盲導犬施設連合会 情報誌〜

盲導犬情報 第8号



内容



身体障害者補助犬法 施行10年目を迎えて

 「身体障害者補助犬法」が施行され、今年で10年目を迎えます。

 今更言うまでもないことですが、この「身体障害者補助犬法」は、身体障害者補助犬の育成や、身体障害者補助犬ユーザーの施設などの利用がスムーズに行われ、身体障がい者の自立や社会参加の促進に役立つことを目的に制定されました。

 国や地方公共団体等が管理している施設、バスや電車・飛行機・船・タクシー等の公共交通機関やこれらの事業者が管理する施設、ホテルやデパート・レストランなど不特定かつ多数の人が利用する施設、従業員56名以上の事業所では、身体障害者補助犬の受け入れを拒否してはいけない、と明記されています。

 都道府県・政令指定都市・中核市では、補助犬ユーザーや受け入れ側施設の管理者、事業者からの相談・苦情を受け、助言や指導、必要に応じて補助犬育成団体等に対して資料の送付、情報の提供、その他の協力を求めるなどの機能をもった相談窓口を設置することになっています。

 そして、国民も、身体障害者補助犬を使用する身体障がい者に対し、必要な協力をするよう務めなければならないとされています。

 一方、補助犬訓練事業者は、身体障害者補助犬としての適性を有する犬を選択すること、医師、獣医師等と連携しながら、補助犬を使用しようとする障がい者の状況に応じた訓練を行うことにより、良質な身体障害者補助犬を育成しなければなりません。

 また、「身体障害者補助犬法」には、補助犬ユーザーの義務についても、補助犬が他人に迷惑を及ぼすことがないよう、その行動を十分管理しなければならないこと、補助犬を清潔に保つとともに、予防接種及び検診を受けさせることにより、公衆衛生上の危害を生じさせないよう努めなければならないとされています。

 この法律は、超党派の国会議員でつくる「身体障害者補助犬を推進する議員の会」(身体障害者補助犬議連)が立案し、10年前に議員立法によって成立しました。昨年12月1日には、この「議員の会」会長に新しく細川律夫議員(民主党)が就任し総会と公開勉強会が開かれました。

 勉強会では、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課から、「補助犬育成・普及の現状について」施行状況が説明されました。その時に配布された資料によると、8年前(2004年度末)に比べると、盲導犬実働数は約100頭、介助犬は2倍、聴導犬は3倍に増えています。介助犬訓練事業者は28事業者、認定指定法人は7法人、聴導犬訓練事業者は23事業者、認定指定法人は5法人となっています。また、盲導犬・介助犬・聴導犬訓練事業者の収入状況の一例が挙げられていましたが、盲導犬訓練施設は全体の収入の内、事業収入が16.48%、補助金等収入が6.96%、寄付金収入は72.56%、介助犬訓練施設は、事業収入が0.73%、補助金等収入が5.86%、寄付金収入が68.14%、聴導犬訓練施設は、事業収入が7.60%、補助金等収入が7.60%、寄付金収入が84.79%となっており、どの訓練施設も収入の約7〜8割が寄付金に頼って運営されていることも報告されました。

 その他、市角敏子・全日本盲導犬使用者の会会長から「盲導犬ユーザーの立場から」と題して、伊藤利之・日本リハビリテーション医学会元常任理事から「補助犬による社会支援−リハビリテーションの立場から−」と題して、それぞれの立場から報告がありました。

 身体障害者補助犬議連では、今後の課題として、良質な身体障害者補助犬の育成と普及のため

  1. 一般社会への補助犬法周知徹底
  2. 障害者への啓発、情報提供の徹底
  3. 医療・福祉関係者、及び獣医師等専門職への情報普及と法の認知の徹底
  4. 安定供給のための財源の確保
  5. 良質な訓練士の養成体制確立

を挙げています。また、身体障害者補助犬法成立10周年記念事業として、補助犬育成現場・認定現場の視察、使用者・育成団体・自治体担当者ヒアリングによる実態把握が予定されている他、今年5月22日には、啓発事業として「補助犬法成立10周年記念シンポジウム」が開催される予定です。

 現在、日本には、盲導犬ユーザーは1089人(2011年3月現在)、介助犬ユーザーは59人、聴導犬ユーザーは34人(共に2012年3月現在)とユーザー数も少しずつですが増えています。

 十分周知されていないことを実感することも、まだまだある「身体障害者補助犬法」。この一つの節目に、誰にでも知られ、守られる法律にしていきましょう。

盲導犬使用者団体を対象にしたアンケート調査報告(2)
盲導犬に関する調査委員会

前号に引き続き「盲導犬使用者団体を対象にしたアンケート調査」の結果をご報告します。今回は、使用者団体から自由に書いていただいたご意見を中心にご紹介します。

4.自由記述意見

(1)活動する上での課題

・質と量両面における人材不足(実際に入会する人や団体が少ない、パソコンによるデータ管理ができる人材がいない、対策として盲導犬協会を介してお願いしたい等)。(6団体)
・会員・ボランティアの中でも参加できる人が決まっていて、少ない。(5団体)
・資金の不足。資金に基盤がない。(5団体)
・会員に偏りがある(全てボランティアのため会費や便りの発行に困る、使用者しかいない等)。(3団体)
・会員が県内全域に広がり交通手段が制限されるため、活動する際、集まりにくい。(3団体)
・会員の参加活動内容、使用者への助成等の相違を検討(市町村や地域ごとに実施される障害者行政施策・各種団体のボランティア事業、出身の盲導犬協会の指導方法の相違、会員の職業等によって)。(2団体)
・自主的な運営を目的としているため、サポーターの育成が難しい(役員を引き受けてくれる会員がいない)。(2団体)
・会員同士の連帯感の不足。
・盲導犬の医療費問題。
・頻繁に店の経営者が変わっており、啓発活動しにくい。活動なしでも「盲導犬入店可」になればと考えている。
・犬から視覚障害への意識の移行にバリアがある。
・使用者の居住市町村との関係強化。
・盲導犬使用に当たってのマナーの徹底とコントロールの向上、それを強化するために各訓練所との関係強化。
・会員の意識の向上。

(2)これから取り組んでみたい活動について

・啓発活動(講演会やチャリティーコンサート、県や社会福祉協議会との連携によるイベントの参加、他都道府県に対する啓発、宿泊旅行)。(5団体)
・使用者の研修会(ハイブリッド車や電気自動車の音等)。(5団体)
・身体障害者補助犬法の周知と浸透を図る。(2団体)
・現在、県で行われている補助犬啓発推進事業が地域や組織にも広がるよう、この事業を継続させる。
・盲導犬やリタイア犬と一緒に老人ホームなどでアニマルセラピーに参加。いずれ、行政と交渉し、事業として成り立たせたい。
・白杖の練習。
・盲導犬の医療費を会で助成できるよう検討する。
・募金活動。
・個人が訓練所を選択できるよう関連機関に要望する。
・盲導犬使用に伴う費用の実態調査を実施しているが、その結果により衛生・健康管理、医療費及び維持費について分析し、他府県に準じた必要な経費は関係機関に助成等を要望する。
・盲導犬に対する医療支援が地域による格差なく受けられるように行政へ働きかける。
・会員相互が楽しく交流、親睦、情報交換を行えるような機会を作り、会の結集力を高める。
・県外の盲導犬ユーザーや他の賛助者の会との交流、及び障害の枠を越えた補助犬ユーザーとの交流。
・補助犬ユーザーは「補助犬法ガイド」などの広報誌を携帯し、拒否を受けたときに使用できるようにする。
・一般視覚障害者への啓発。
・他都道府県のユーザーの会との交流。
・募金活動による収益を引退犬ボランティアに還元したい。
・市町村民に対する盲導犬ボランティアの紹介。
・最近では社会・法的環境も改善されてきているため、何を目標とするべきか分からなくなってきている。
・現状を維持したい。

(3)盲導犬使用者が増えるために必要と思われることについて

・盲導犬の経済的負担の不安解消、軽減、補助(地域格差をなくす)。(8団体)
・視覚障害者への盲導犬の啓発(使用者個人の経験談、問題点も含めて細かく説明、体験歩行、視覚障害者団体内での啓発等)。(8団体)
・社会の盲導犬への理解と受け入れ(拒否事例をなくす、行政の支援やサービスの充実、補助犬法の認知等)。(7団体)
・盲導犬訓練施設の増加。(2団体)
・4週間の共同訓練の見直し(出張等)。(2団体)
・盲導犬と使用者の質の向上。(2団体)
・自営業者に対する共同訓練中の所得(休業)保障。
・使用者と交流する機会を増やす。
・年齢制限の撤廃。
・盲導犬協会による視覚障害者協会へのデモンストレーションの増加。
・待機期間の短縮。
・家族や仕事場での盲導犬に対する理解。

(4)盲導犬を使用するにあたって考えられる課題

・盲導犬の訓練(7団体)
 →訓練基準の統一、使用者が必要とする内容にあった指導、日本の環境に適応した犬作りや訓練方法の開発、中型・小型の盲導犬、訓練士・歩行指導員の就業定着年数の増加、質の向上、使用者の盲導犬コントロールの強化
・民間施設での受け入れ拒否(7団体)
 →啓発活動(補助犬法の認知と正しい理解)、盲導犬と使用者のマナー(衛生面の自助、公共施設での排泄場所の管理、盲導犬コントロール技術の向上等)、相談窓口の充実
・盲導犬訓練施設での使用者へのサポートの充実(6団体)
 →待機期間の短縮、使用者の経済的負担の軽減、盲導犬の問題行動に対するフォローアップ、引退犬の医療費の協会での負担、共同訓練時の使用者教育の向上、早期の盲導犬の情報提供、共同訓練期間の見直し、共同訓練場所の適宜選択、使用者への指導強化
・盲導犬の健康管理(5団体)
 →医療費負担の軽減、看病のサポート、体力のある犬、犬の医療保険や補助制度の充実、病院への搬送問題、獣医の盲導犬への正しい理解、信頼のある獣医の確保
・盲導犬歩行の正しい理解(4団体)
 →盲導犬協会での講師派遣による研修会、盲導犬と他の歩行手段を比較した考察、マスコミ等の盲導犬番組による正しい報道
・盲導犬協会間での連帯・連絡体制がない。
 →施設連合会が積極的に指導性を持つ。
・犬の抜け毛
 →毛が抜けない犬、手入れをこまめにする、ダスターコートやレインコートを手に入りやすくする(安価等)。
・共同住宅・分譲マンション、就労先での受け入れ拒否
 →行政と盲導犬訓練センターが一体で法整備や制度作りに取り組む。
・外出頻度が少ないため、盲導犬の利点を発揮しにくい(雇用がない、公共交通機関の未充実)。
・行政からのサポート
 →経済的支援、補助制度の充実、共同訓練中の所得補償

(5)新規の盲導犬使用者へのアプローチについて

・周囲の理解、信頼関係、そのための啓発。(9団体)
・経験のある使用者との相談・アドバイス体制、交流。(8団体)
・盲導犬との生活を不安にさせない盲導犬訓練施設からのフォローアップの充実(定期的な連絡、訪問指導)。(4団体)
・盲導犬訓練施設での徹底した訓練による質の高い犬(3団体)
・行政からの支援(環境整備、補助犬法の改正、使用者の居住地域での広報)(3団体)
・犬のコントロール、信頼関係、生活スタイルをつくる。(2団体)
・共同訓練前の体験歩行の経験数。(2団体)
・盲導犬訓練施設による貸与の判断(視覚障害者の自覚前の盲導犬使用の勧め)。
・共同訓練の充実(問題行動のシミュレーション、先輩使用者の体験談)
・地域でのボランティアサポーターの充実
・使用者としてのマナー、意識革新
・共同訓練が使用者の居住地域で行われるサービス

(6)盲導犬育成団体への意見・要望

・各盲導犬育成施設での考え方・訓練・マニュアルの統一(命令語、訓練内容等)(6団体)
・盲導犬の質の向上(6団体)
・盲導犬の問題行動に対するスムーズなフォローや対応(3団体)
・盲導犬訓練施設による貸与の判断を厳しくしてほしい(盲導犬のコントロール・健康管理ができない、マナーのない使用者)。(3団体)
・盲導犬連合会での寄付金収集や管理・監査を平等に行う。
・メス犬の避妊手術後のホルモン性尿失禁等の原因究明と改善策の検討。
・電話やメールでの連絡の迅速化
・盲導犬の認定基準に、共同訓練以後の生活行動を入れてほしい。
・フォローの中で、あえて突き放し様子を見る方が好ましいと言う使用者もいる。
・気軽に盲導犬協会を応援できる体制(HPを活用したチャリティーグッズのネット販売)
・盲導犬を使用しない視覚障がい者の盲導犬への理解のフォロー(視覚障害者団体への積極的な啓発)
・盲導犬の高額医療保険の対応。
・他の協会出身の経験のある使用者への相談体制
・居住地域の新しい使用者の情報等の盲導犬協会からの情報提供
・共同訓練での個々の指導が、進行段階の差にならないようにしてほしい。
・繁殖ウォーカー、パピーウォーカーとの親交の許容範囲の確立
・指導員の年齢と男女別構成の見直し
・公的機関への啓蒙、視覚障害者の自由な行動の保障(事後処理ではなく、積極的かつ系統的なアプローチ)
・盲導犬訓練施設内での社会環境づくり
・地域福祉の充実のため、行政に要請・要望してほしい(日常生活補助用具と同等の見方)。
・使用者への個別の聞き取り

5.まとめ

 盲導犬使用者団体の会員の属性をみると、全ての盲導犬使用者団体に、盲導犬使用者と晴眼者が多くみられた。しかし、団体に所属する晴眼者のうち、飼育ボランティアがいる団体は一部であった。  活動内容をみると、総会や使用者の交流・情報交換といった、使用者の生活をサポートするための内部的な活動は多くみられたが、チャリティーグッズの販売や募金活動、育成委託事業や飼育補助といった、盲導犬育成施設への直接的な支援等の外部的な活動は、あまりみられなかった。盲導犬協会の資金を増やしてほしいと要望する団体が多くみられたが、このような活動を行うことも盲導犬協会の資金を増やすことにつながるとも考えられる。

 また、使用者団体で、新規盲導犬使用者に対するサポートといった役割は、経験の豊富な使用者のいる団体では大きな役割になってくる。しかし、研修会の開催は多くみられたが、個人に対して具体的なサポートをしている団体は多くはなかった。この理由として、新規使用者が団体に所属しない、団体が新規使用者に気付かないといったことが挙げられる。自由記述で取り上げられていたが、居住地域の新しい使用者の情報等を盲導犬協会から情報として提供することや、新規使用者には盲導犬協会から団体の紹介を行うこと、団体が新規使用者の入りにくい環境を作らないことで、今後、使用者団体の活動が活発になっていくと考えられる。

 次に、各都道府県の盲導犬普及率との関連をみるため、各盲導犬使用者団体が所在する都道府県における人口当たりの盲導犬普及率との関連を調べた。団体を普及率順に3群に分け、各活動内容等を比較した。

 盲導犬普及率の高い都道府県では、募金活動や医療費補助といった、盲導犬使用の際に必要な費用の補助を行う団体がより多くみられた。しかし、半分以上の団体では資金の不足から、このような活動を行っていなかった。

 年会費のある団体は多くみられたが、他の活動内容を考慮すると、盲導犬関連の費用の補助を行うのは難しい状態にある。地域の行政機関や企業と連携することは、周囲への盲導犬の啓発だけでなく、資金源を広げ、また、地域の人々の福祉への意識を高め、地域の活性化にもつながることが予想される。だが、約7割の団体で、都道府県や市町村との連帯、企業からの支援を受けていなかった。今後、地域の行政機関や企業と共に活動していくためにも、内部的な活動にとどまらず、まずは団体のホームページや外部の連絡手段を整えていくことを考えてもよいのではないだろうか。

 団体の会員数と盲導犬普及率は関連がないことがわかった。会員の中では活動に参加する人は決まっていると回答する団体もあり、会員の数よりも会員個人の意識の高さが活動内容に影響していると考えられる。団体は目的や活動内容を明確にし、総会や会誌の発行など、会員の意識を高めていく工夫が必要だろう。

 盲導犬育成団体でも、団体の活動を把握し、情報交換、今後の方針の提供等、連携して活動していくことが、今後、盲導犬事業の発展につながると考えられる。

盲導犬ユーザーのコーナー

盲導犬と私

大分県 森下信乃

 私は網膜色素変性で10年ぐらい前から真ん中の視野がぽっかり光かがやく世界に見えてきて、上下左右の端だけがなんとなく見えてる様な視力です。中途失明で、子どもは3歳ほどでした。押し寄せる責任感や、目が悪くなった=人生奪われたような気持ちで、心がとても沈んでいました。

 あぁ、これからどうやって育てていけばいいんだろう? 私に何ができるんだろう? 私がいるとみんなに迷惑をかけてしまう、我が子にも何もしてあげられない、というように、常に否定的なマイナス思考ばかりしていました。

 そんな私の心に、わっと押し寄せるような光をさしてくれたのが盲導犬です。それからは、心にも余裕ができてきて、家族のあたたかい支えのありがたさや、今、そしてこれからの自分自身を少しずつ認めていって、何でもできることはやろうという思い、失敗しても自分を受け入れることによって前向きになれたのです。今では、本当に笑っちゃいます。

 さてはて、障がいがある、なしに関わらず、人間には十人十色あるわけで、いろいろなことが起こります。パートナーと一緒にいると誰もが経験しうる、入店の際の出来事です。

 私が買い物をしようとドアを探すようにジュナに呼び掛け、中の自動ドアを入ったとたん、店の奥から「犬は入っちゃいけんで」と大声で怒鳴られてしまいました。私は、そんな経験は初めてということもあって、驚いてしまい、返す言葉も何も言えずに、なんとか店員さんと急いでさっさと買い物を済ませ、店を出たという記憶がありました。

 そんなこんなを先輩ユーザーに言うと、「盲導犬はちゃんと訓練されているし、身体障害者補助犬法という法律があって、どこでも入れるんですよ、と説明をしたらいいのよ」と言われたり、もし食べ物屋(レストラン)に断られたら「ここのカレーが美味しいと聞いてやって来たのに、あぁ残念です、と言ってみたら」とか色々な意見をいただきました。その上で、やっぱり最後は人間対人間だから、無理に居心地の良くない所で買い物・食事もしたくないな、という次第です。

 でも、やっぱりすごいなぁと思わせられるのがジュナの行動です。何を言われても「なんともないさ」「なんとかなるさ」といったような感じで、どんな人に会っても穏やかな喜びあふれる感じみたいで、シッポをフリフリなんです。一見、殺伐とした世の中ですが、盲導犬といることによって心温まる人との巡り合わせもたくさんあり、世の中、捨てたもんじゃないなと思わせられる嬉しいひとときもあり、それが明日への支え、エネルギーになります。いつでも自分に素直に自然体で、心の視野を広げていきたいと思います。

 盲導犬バンザイ。

盲導犬情報ボックス(1)

2011年に発行された盲導犬に関する文献

 2011年に発行された盲導犬について書かれた書籍や盲導犬が登場する書籍、論文等を調べてみました。ただ、大学や学会などで発表された論文については、なかなか把握できなかったので、他の文献をご存じの方はぜひお知らせください。

【書籍】

「盲導犬の訓練ってどうするの? ― 視覚障害当事者の歩行訓練体験記」
松井進(生活書院) 2011.1
(音声デイジー・点字)

「盲導犬イザベルが教えてくれたこと ― 失明して見えた光」
米田明三(北国新聞社) 2011.4
(点字データ着手・音声デイジー)

「望月青果店」
小手鞠るい(中央公論新社) 2011.8
(テープ・音声デイジー)

「サンダ−ドッグ ― 9・11 78階から奇跡の脱出劇」
マイケル・ヒングソン、ス−ジ−・フロ−リ−( 燦葉出版社) 2011.9
(点字データ・音声デイジー着手)

【コミック】

「ハッピ−!ハッピ−♪〈1〉」
波間信子(講談社) 2011.2

「ハッピ−!ハッピ−♪〈2〉」
波間信子(講談社) 2011.12

【絵本】

「バロン、いっしょにあるこう! とっておきのどうわ」
大島まや、狩野富貴子(PHP研究所)  2011.2
(点字データ)

「おかえり!盲導犬ビ−ン  いのちいきいきシリ−ズ」
井上こみち、広野多珂子(佼成出版社) 2011.6
(点字データ着手・テープ・音声デイジー)

【論文】

『日本補助犬科学研究 vol.5』 (日本身体障害者補助犬学会) 2011.10
「盲導犬協会所属のラブラドール・レトリバーに認められた白内障」 小林由桂子ら
「盲導犬使用者が望む動物病院の在り方」 大井美奈ら
「盲導犬使用者団体の活動実態調査」 甲田菜穂子ら
「盲導犬普及の地域格差に関する一考察」 福井良太
「視覚リハ利用者の盲導犬への意識調査」 菅原美保

『視覚障害リハビリテーション研究』 (視覚障害リハビリテーション協会) 2011.12
「盲導犬の普及啓発から見えてきたもの」 伊藤貴徳ら

【一部、盲導犬が取り上げられている書籍】

「なげださない」
鎌田實(集英社文庫) 2011.5

「きっとね。 ― 虹のたもとへ旅立つ君たちへ」
笹山薫(小学館) 2011.7

「心がぽかぽかするニュース HAPPY NEWS2010」
日本新聞協会編(文藝春秋) 2011.7

「細部を読み取る技能を磨くワ−クシ−トの活用 国語力をつけるワ−クの開発」
谷口茂雄、国語教育を拓く会(明治図書出版) 2011.9

認定NPO法人 全国盲導犬施設連合会からのお知らせ

(1)認定NPO法人化

 2011年10月、全国盲導犬施設連合会は組織運営及び事業活動が適正であるとして国税庁長官より「認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)」として認められました。これにより、2011年10月16日以降、当連合会へ寄附をされた個人や法人は、税制上の優遇措置(寄附金控除等)を受けることができます。

(2)2011年度資格認定事業の実施状況

 当連合会では、盲導犬希望者が全国どこの施設から盲導犬の貸与を受けても、ほぼ一定水準の盲導犬やサービスの提供が得られるよう、盲導犬を育成する盲導犬訓練士・歩行指導員の資格認定事業を2007年度より行っております。今年度は、筆記・実技試験を行った結果、6名の盲導犬訓練士、7名の歩行指導員、合計13名の資格認定を行いました。

(3)2012年度のポスターと『デュエット』について

 盲導犬普及キャンペーンの一環として、毎年ポスターと『デュエット』という機関誌を作成・発行しています。

 2012年度のポスターは、ハーネスをつけた白っぽいラブラドール犬が、1頭ダウン(伏せ)しています。犬の左側に「誰もが歩きやすい街づくり」と白抜き文字でキャッチコピーが書いてあります。犬の右側には「ご存知ですか?身体障害者補助犬法」と書いてあります。そのキャッチコピーの下には、ハーネスをつけて歩いているラブラドール犬の写真を小さく入れ、「補助犬には表示の義務があります」、「盲導犬は仕事中、ハーネスをつけています」と書いてあります。ポスター右下には「盲導犬・介助犬・聴導犬の受け入れに、温かいご理解ご協力をお願いします。」と記載してあります。全体的に薄いピンク色で、温かみのあるポスターです。

 機関誌『デュエット』の表紙は、ポスターと同じ写真になっています。『デュエット』は身体障害者補助犬法について特集しています。

 2002年に成立した補助犬法は、今年で10年目を迎える為、法律の更なる周知と徹底を図る為に取り上げました。その他、盲導犬ユーザーからのメッセージのページ、盲導犬ユーザーと街で出会ったときの接し方や援助の方法を掲載しています。また、表情豊かな犬たちの写真をちりばめた「GUIDE DOG PHOTO STUDIO」を見開き2ページで載せてあります。

 これらの機関誌・ポスターは、全国盲導犬施設連合会の募金箱を置いてくださっているスーパーなどで手にすることができます。機関誌は無料で配布しておりますが、置いてあるお店が近くにない場合は、連合会事務局(電話:03-5367-9770)または、連合会加盟施設に問い合わせてください。なお、郵送を希望される場合は、郵送料を申し受けることになりますが、ご了承くださいますようお願い申しあげます。

編集後記

 3月13日、障害者総合支援法案が閣議決定しました。障害者自立支援法については、違憲訴訟が起こされ、「障害者自立支援法を廃止し新たな総合福祉法制を実施する」という基本合意の上に訴訟団との和解が成立しています。しかし、障害者総合支援法は障害者自立支援法を一部改正したものに過ぎないこと、昨年8月に障がい当事者が中心になって作成された「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」がほとんど反映されていないことから関連各団体から批判の声があがっています。国会に提出され成立すれば来年4月に施行されることになります。私たち一人一人の声を国会に届けていきましょう。(久保)