盲導犬とユーザーの暑さ対策について
近年、「猛暑日」といわれる日が多く、皆さまからは「盲導犬の暑さ対策はどうしているの?」などのご質問をいただくことがございます。
ユーザー(盲導犬使用者)も、盲導犬もともに健康に過ごせるよう、全国盲導犬施設連合会加盟の盲導犬協会では盲導犬の訓練時から暑さ対策に配慮し、もちろんユーザーへの暑さ対策の指導・周知を行っていますので、その一部を紹介いたします。
盲導犬協会での訓練
暑い時期(特に7月~9月)の期間は、早朝や夜間に訓練時間を変更しています。地域により適宜な時間を設定し、早朝や日が暮れて暑さが落ち着いた頃に訓練を行います。 日中に訓練を行う場合は、涼しい屋内を利用し、屋外での歩行は避けて訓練をしています。
ユーザーへの指導
毎年暑い時期を迎える前に、協会からユーザーへ注意喚起を行っています。
具体的には
・用事がない時は、日中外を歩かない
・暑い日は決して無理をせずタクシーなどを利用する
・外出は「早朝」あるいは「日がすっかり傾いた夕方以降」に行う
・地表近くを歩く犬の体感温度は、気象庁発表の予想気温よりも10度ほど高くなるので、「人よりも犬の方が暑さの影響を受けやすい」ことを忘れずに
・路面の暑さには常に気を配り、時には触ってみる
・冷たい水や氷を常に持ち歩く
・車内での留守番は絶対にさせない
・万が一盲導犬が熱中症になったときの対処法
・室内で過ごすときにもエアコンを使用して、いつでも新鮮な水が飲めるようにする
・犬が嫌がらないようであれば、犬用の靴やクールシャツを着用させる
このような指導・アドバイスをしています。
協会もユーザーも、日頃より十分な対策を行い、盲導犬とともに暑い夏を乗り切っています。
外出の必要がある場合には、バスやタクシーを利用して屋外の歩行はできるだけ短時間にするなど、盲導犬に対して十分な対策・配慮をしています。
「危険な暑さ」といわれる日の外出は人にとっても犬にとっても非常に危険です。
人も犬も健康で安全に過ごせるよう、これからも全国盲導犬施設連合会加盟の盲導犬協会では、犬たちの健康管理を行うとともに、ユーザーに対しても注意喚起やアドバイスを行ってまいります。